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戦略的中期経営計画の概略

戦略的中期経営計画とは

 

ではいよいよ戦略的中期経営計画の全容をお伝えいたします。

皆さんは経営計画を作る時、どのような手順で作るでしょうか?

来年の業績は今年の例えば2割増しなら何とか行ける!などと考えないでしょうか?

今年黒字であろうと赤字であろうと、来年は必ず今年の何割か増しの成長によって、

必ず黒字を達成しようとするでしょう。

またさらにその翌年も前年の何割か増しの成長による黒字を計画に入れ込むことでしょう。

そしてさらにそのまた翌年も同様・・・・

以上のように今年の業績からスタートして現実的でぎりぎり達成可能な目標値を設定する、

というのが一番多いやり方ではないかと思います。

このような方法でもあまり環境変化が激しくなかった高度経済成長期であれば、 全く問題がなかったことでしょう。

しかし残念ながらこのような積上げ式の経営計画を作っている会社の多くが、実際にはその経営計画どおりの業績を達成できずに終っている事実を受け止めなければなりません。

それどころか大きな環境変化に晒されて会社存亡の危機に陥る例も少なくありません。 

 

例えば金属加工の町工場の場合、大部分を発注してくれる大手メーカーが、ある年から下請け先の選別を開始し従来のような優先的な発注を一切しなくなることがあります。

またスーパーの場合、ある年駅の反対側に大型スーパーが開店し、すっかり客の流れが変わってしまうという事態もあります。

このような事態に至っては、従来の積上げ型経営計画を作っていた会社では何の手の打ちようも無く経営破たんに陥る危険があります。

しかしこう言った会社存亡の危機をも無事くぐり抜け、果ては逆にこれをキッカケにさらに強力な事業力を持って成長する会社も存在します。

よく10年存続する会社は1割にも満たないと言いますが、10年の間には会社の屋台骨を揺るがす大きな環境変化に何度も見舞われることを考えれば、このような会社は幾度となくやってくる環境変化にその度に上手に適応していると言えます。 

そのような会社は一体どのようにしているからこのようなピンチをチャンスに変えるような離れ業ができるのでしょうか?

ここには大きな発想の転換が必要です。

 

経営計画を作る際には、先ず最初に3年後ないし5年後に自社の事業をめぐる環境がどうなっているか?どのような変化があるのか?を徹底的に考えることから始めます。

自社の事業環境を予測するには、そもそも自社のこと・事業のことを深く深く理解していなければなりません。

そこで自社の収益構造、営業構造、商品力を徹底的に見つめ直します。

そうすることで初めて3年後ないし5年後の環境変化に備えて、 今すべきことが見えてきます。

大得意先が発注を見直す可能性があるならば、その得意先の発注をより確実にしたり他社からの発注を獲得するために、今から技術の向上や新技術の導入開発を図る必要があります。

また駅の反対側に新し大型スーパーができるという動きが見てとれるならば、 当社も別の場所での新規出店や移転検討を今から着手しなければなりません。

 

その際3年後ないし5年後の環境変化に備えて今すべきことのためには、敢えて今期来期は赤字になることを選択することもあります。

積上げ式の経営計画ではこのような将来に備えた抜本的対策のために、 敢えて赤字を選択するという発想はなかなか出てくるものではありません。

戦略的中期経営計画はまさに数年後の環境変化を予測することと、自社を徹底的に見直すところから次の一手を見つけて先手を打つ!という意味で戦略的なものなのです。

 

また大企業と異なり中小企業・中堅企業では、せっかく将来を見据えて素晴らしい対策を発見したとしても、それを思うように実行できないものです。

その最大の理由が幹部人材の意識・能力不足です。

残念ながら社長が一目置くような意見を言える人材は皆無でしょう。

これが経営計画達成の最大の障害となるのです。

 

しかし私どもが今考えている戦略的中期経営計画では、この点を最重要視しており、戦略的中期経営計画達成のプロセスを通じて同時にそれを推進する幹部人材をも育成する方法を採用しています。

また敢えて単年度ではなくて中期計画にこだわるのは、単年度ではできることには限度がありますが、3〜5年の中期であればかなりのことが達成できるからです。会社にとって戦略的に重大な意味を持つ施策の達成には、どうしても 3〜5年は必要だとも言えます。

人材育成も辛抱強く中期計画の期間で取り組まないと効果が出ないという経験値に基づくものでもあります。 

 

いかがでしたでしょうか?

単に銀行やベンチャーキャピタル等に見せるための経営計画ではなくて、社長が自社の業績を今後永きにわたり確実に成長発展させるための強力な武器として経営計画を考えるならば、戦略的中期経営計画手法はまさにうってつけの方法であると言えましょう。