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事務所通信Vol.2(2010年3月)付録

目次

■経営に役立つ会計

  資金繰りの答えはすべて資金繰表にあり

■経営者のための税務

  トラブルになりやすい役員給与

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■経営に役立つ会計

  資金繰りの答えはすべて資金繰表にあり

・当面の資金繰り予定こたえられますか?

さて皆さんは半年先までに資金的にぎりぎりの月があるかどうか、借入れを起す必要があるかどうか、即座に答えられますでしょうか? 

答えは様々でしょう。曰く「そんな半年先までのこと、考えても仕方ないから考えたことないよ。いざとなれば何とかなるさ。」 「今まで問題なくやってこれたのだから、今後も大丈夫だと思ってる。」

 確かに事業のやり方が長年続けてきたまま変わりなければ、それでも良いかもしれません。しかし通常そのようなことはあり得ません。新しい得意先が増えたり、得意先の数が増えたり、新商品・新サービスを手懸け始めたとか、特別な条件の大口契約が発生したとか。。。

今までは社長の頭の中で「少なくともこの半年は資金繰り大丈夫!」という判定をしていたかと思いますが、事業が変化していれば、資金繰りも大きく変わってきていて当然ですよね。

さあ果して自信を持って、半年先までの資金繰りを答えていただくことはできますでしょうか?  


・資金繰り表がすべて解決!?

ここで役立つのが『資金繰り表』です。この資金繰り表は月毎の入金と出金を内容別に集計して見やすく並べただけのものです。過去の月の入出金をまとめたものが資金繰り実績表、未来すなわちこれからの月の入出金予定をまとめたものが資金繰り予定表です。図が典型的な資金繰り表です。これを月毎に作りますと、7月末の現預金残高が9百万円しかないのがわかります。これでは翌月の人件費支払いに支障がでます。せめてあと5百万円必要だとすれば、先ずは残された期間でこの5百万円の不足を埋める方法を考えて手を打つことが資金繰りというものです。

そもそもこの当たり前の資金繰り活動をしていなかった、又は必要性が感じられなかったこともあったかと思います。

・資金繰りは必ず改善できる!?

この資金繰り表が出来たら、次は資金不足を銀行借入れや役員借入れで埋めるだけでは能がありません。ここでいよいよ次の段階として資金繰りの改善ということに着手できるのです。

例えば、多小の値引きしても現金回収するとか、また仕入れ値引きを遠慮してでも支払いサイトを伸ばしてもらうとか。

一番良いのは、前受け金や保証金、着手金等を預かる契約形態やビジネスモデルです。いくら儲かっていても黒字倒産ではお話になりませんよね。

 

■経営者のための税務

  トラブルになりやすい役員給与

 

・役員給与の決まりご存じでしたか?

「今月売上好調で利益が出たので、来月から役員給与を上げたいんだけど・・・」、「今月資金繰りが厳しいので、来月に2カ月分まとめて役員給与を払うつもりなんだけど・・・」。

 経営者からこのような声をお聞きすることがあります。利益が上がったのなら多めに支払ったり、お金が厳しいのであれば支払を伸ばしたいと思うのは、当然ですよね。しかし税務上では、支払った役員給与がすんなり全額税務上の費用(以下損金とします)とみなされないことがあります。 

 どうしてかというと、役員給与を自由に全額損金として認めてしまうと、会社が利益を相殺して税金を圧縮するのに使ってしまうからです。

 

・定期同額給与とは?

 役員給与が、全額損金として認められるためには、税務上定めたルールに従って支払われなければなりません。ルールに従った支払パターンは3つあるのですが、中小企業では毎月同額の給与を支払うパターンを用いることが一般的です。

 しかし毎月同額で支払えれば問題はないのですが、急に業績が悪くなって同額で支払おうとしても、できない場合がありますよね。そこは税法も考慮してくれてまして、経営状況が著しく悪化した場合に限って、減額が認められております。そして減額後、毎月同額の給与を支払えば全額損金として認められます。 

・トラブルになるケースとは?

  このように、役員給与は資金繰りの調整項目として変更されることがありますので、注意が必要です

それでは、以下のようなケースはどうでしょうか。

 1月に設立した会 社です。設立直後は資金繰りが厳しいため、当初役員給与をゼロとしました(1〜4月)。その後軌道に乗り始めた後に定期同額で給与を支払いまし た。(5〜12月)

 皆さんはどうお考えでしょうか。「全額損金なのではないか。」とお考えの方もいらっしゃるかと思います。結論から申し上げますと、残念ながら全額損金どころか1円たりとも損金として認められない泣くに泣けないケースになります。理由は、事業開始日から4か月後に給与額の変更を行っているからです。実は役員給与の額を通常変更するには、その年度の期首から3か月以内に変更しなければならないと規定されているんです。

このように、税務上の役員給与についての決まり事は少なくありませんから、注意しないとトラブルになりやすいです。